2010年09月25日

最近観た新作じゃない映画たち|8月〜9月

気に入った映画は3回以上観てしまう。濃い作品は3回以上観ても飽きない。最近はレンタルDVDも驚くほどリーズナブルだし、日本未公開作品が観れるしね。んで、下記はここひと月くらいに観た新作じゃない映画たち。自分用メモも兼ねて記録。タイトルは原題と英語タイトルを併記。左側の数字は製作年。☆は私のお気に入り度。ご参考まで。

映画 DVD:A Swedish Love Story/Newsies/Swing Kids/Royal Deceit/The Apartment
○1970 En kärlekshistoria/A Swedish Love Story ☆☆☆☆☆★
 スウェーデン映画。色んな年代の愛とかその背景。
 ユーモアとペーソスとトボケた雰囲気が好き。
 柔らかく包んでるけどそーでもないのがいい。

○1992 Newsies ☆☆☆☆☆★
 19世紀末のNY。新聞売りの少年たちの話。
 まだ薄味な頃のベイル主演作。歌って踊ります。

○1993 Swing Kids ☆☆☆☆☆★
 '30年代のドイツ。いわゆる強制的同一化が進む頃。
 戦争ものではなく、ナチ政権下の高校生が主人公。

○1994 Little Women ☆☆☆☆☆★
 南北戦争時代のアメリカ。
 ある四人姉妹の成長とラブストーリー。

○1994 Royal Deceit ☆☆☆
 デンマーク。聡明で勇敢で、残酷な主人公なのね。
 若き王子アムレットが復讐を遂げ王になる話。
 な〜んか解せないんだけど、まいっか。

○1996 L'Appartement/The Apartment ☆☆☆☆☆
 サスペンス。愛と欲望。騙し合い。騙されっ放しの人も。
 友情も恋人も裏切って手に入れようとするが…。
 ヴァンサン・カッセルのあの感じが役にハマってる。

映画 DVD:Metroland/Velvet Goldmine/Following/Magnolia/American Psycho
○1997 Metroland ☆☆☆☆☆★★★
 ’70年代後半。ロンドン郊外に暮らす若い夫婦の話。
 夫婦の会話が面白い。シンプルで観やすいです。
 C・ベイルとE・ワトソンが夫婦役。い〜ね。

○1998 Velvet Goldmine ☆☆☆☆☆★★
 グラム全盛のロンドン。と、その後。ラブストーリー。
 そして70年代に輝いた宝石はジャーナリストの手に。

○1998 Following ☆☆☆☆☆★★
 独特。時間軸がバラされてるけど意外にシンプル。
 ノワール的クライム・サスペンス。モノクロ。
 具体的な制約の中で描かれた抽象という感じ。

○1999 Mary, Mother of Jesus ☆☆☆
 主人公はジーザス。当然ですが、母はマリア。
 特別な能力を身につけて旅から戻り、そして十字架に。

○1999 Magnolia ☆☆☆☆☆★★★★
 P.T.アンダーソン監督作品は全て観たけど一番好き。
 まるで映画みたいなことが起きる現実だったりする映画。
 ぐるぐる回った遠心力で、ラストは飛んでっちゃうよ。

○2000 American Psycho ☆☆☆☆☆★★
 ’80年代後半のNY。ブランド全盛の時代かも。
 衝動が止まらない妄想型サイコのエリート証券マン。
 サスペンス・ホラー的だけど、そーゆーことでもなく。

○2000 Shaft ☆☆☆☆
 復讐のドミノ倒し。結局、裁判は開かれず。
 何かが違ったら、すごく面白かった気がする作品。

映画 DVD:Suicide Club/Captain Corelli's Mandolin/Laurel Canyon/Punch-Drunk Love/Reign of Fire
○2001 自殺サークル/Suicide Club ☆☆☆☆☆★
 説明不要の子温監督作品。観たい人だけ観ておくれ。
 これ「Suicide Club」だと意味が違ってしまう気が。

○2001 Captain Corelli's Mandolin ☆☆☆☆☆
 ギリシャが舞台の戦争ものって珍しいかも。
 第二次大戦。ケファロニア島。島民と独伊の兵士。
 でもなんか、キャストの組み合わせが、どーも不思議。

○2002 Laurel Canyon ☆☆☆☆☆★★★
 ロサンゼルス。オープンな母とクローズな息子の再会。
 シンプルで面白い。サムとサラ主演で続編が観たい。
 ただ「しあわせの法則」っていう邦題に苦笑です。

○2002 Punch-Drunk Love ☆☆☆☆☆★★
 ロサンゼルス。 P.T.アンダーソン監督独特の可笑しさ。
 この監督のバッサリ感がたまらなく好きです。
 ぐだぐだしてないんだよね。面白い。

○2002 Reign of Fire ☆☆☆☆☆★
 近未来。ロンドン。人間以外の生物との戦い。
 守りの男がとうとう戦いを決意するのね。
 これ、意外にも面白かったのさ。

映画 DVD:Equilibrium/Insomnia/Far From Heaven/The Machinist/Head-On
○2002 Equilibrium ☆☆☆☆☆
 近未来。独裁国家。地下組織。抑圧。愛。
 モナリザは焼かれ、イェイツ詩集は撃たれるのね。
 設定は極端だが、架空の話とも言えない恐さが。

○2002 Insomnia ☆☆☆☆☆★★
 白夜のアラスカ。濃霧。不眠。幻覚。
 弱ってゆくアルパチーノ。でもカタをつけるのね。
 マシニスト観た後だと、6日の不眠がもはや何?

○2003 Far From Heaven ☆☆☆☆☆★★★
 1958年のアメリカ。人種。ラブストーリー。
 小難しくなくて少しズラした感触が好き。
 この監督ってホント、撮り方が面白いです。

○2004 The Machinist ☆☆☆☆☆★★★
 ロサンゼルス。不眠症の機械工。愛読書は「白痴」。
 C・ベイル主演の境界混濁系サスペンス・スリラー。
 不眠。幻覚。記憶。事故。女優たちも良かったな。

○2004 Gegen die Wand/Head-On ☆☆☆☆☆★
 ドイツ。主人公も監督もトルコ系ドイツ人。
 ある男女が偽装結婚を機に進むのだが…。
 ファティ・アキン監督のパンクな感覚が好き。

映画 DVD:Harsh Times/紀子の食卓/Batman Begins/Twisted Souls/夢の中へ
○2005 Harsh Times ☆☆☆☆☆★★★
 アメリカ。退役したアフガン帰還兵のその後。
 もしくは修羅場を潜ってしまった者のその後。
 これ日本未公開だけど個人的におすすめ。

○2005 紀子の食卓/Noriko's Dinner Table ☆☆☆☆
 Suicide Clubの続編的な要素も。レンタル家族。
 園監督作品。コインロッカー。晩餐はスキヤキ。
 ヤバイのはノリコでもミツコでもなく妹でした。

○2005 Batman Begins ☆☆☆☆☆★★
 ノーラン監督によるバットマンシリーズ三部作の第一弾。
 幼少期から修業時代を経てバットマン誕生秘話的な。
 もうレイチェルのいる世界には戻れないのも納得だな。

○2005 Écorchés/Twisted Souls ☆☆☆
 フランスの別荘。離れられない二人。引き裂かれるのね。
 これを「危険なふたり」と言ってしまう邦題に呆れる。

○2005 夢の中へ/Into a Dream ☆☆☆☆☆★
 園監督作品。夢が現実の中に侵入してくる。
 視点をずらすと頭がヘンになるんだな。
 一瞬、解りづらいけど意外とシンプル。

映画 DVD:Crash/The New World/Breaking and Entering/Rescue Dawn/You, the Living
○2005 Crash ☆☆☆☆☆★★★
 アメリカ。人種。その描き方がこなれてて面白い。
 全員がそれぞれに事情を抱える “アメリカ人” なのね。

○2005 The New World ☆☆☆☆☆★
 ネイティブの先住民と、突然やって来たイギリス人。
 美化してる気もするが、しみじみとした良さがある作品。
 いわゆるポカホンタスの物語。後半が好き。

○2006 Breaking and Entering ☆☆☆☆☆★★
 ロンドン。孤独。愛。再生。二人の母。
 アンソニー・ミンゲラ監督の素直な撮り方が好き。
 家宅侵入っていう原題が洒落てるんだけどね。

○2006 Rescue Dawn ☆☆☆☆☆★
 ベトナム戦争。ヘルツォーク監督作品。実話ベース。
 捕虜。脱出。C・ベイル、もはや恒例の?減量です(汗)。
 これ、主人公の思考回路が面白いんだよね。

○2007 Du levande/You, the Living ☆☆☆
 スウェーデン映画。シュールでブラックなコメディ。
 面白いんだろうけど、マッタリしすぎて苦手かも。
 ただラストシーンは好きですよ、とっても。

映画 DVD:3:10 to yuma/エクステ/I'm Not There/Public Enemies/Terminator Salvation
○2007 3:10 to yuma ☆☆☆☆☆★★★
 面白い。開拓時代の西部劇だけど内容はモダン。
 長い時間が必要ない友情って実際あるよね。
 そーゆーのを共有しちゃった二人。

○2007 エクステ/Hair Extensions ☆☆☆☆☆
 園監督作品。怨念系ホラー。でも恐くないのね。
 確かにエクステって誰の髪なんだか…(汗)。

○2007 I'm Not There ☆☆☆☆☆★★
 面白いよ。6人が演じるボブ・ディランの風景。
 この監督のフェイク感と作品へのアングルが好き。
 意図的なのにアザトくない絶妙なバランスなの。

○2009 Public Enemies ☆☆☆☆☆★★
 1930年代のアメリカ。実在した伝説の銀行強盗。
 しだいにズレて逸脱してゆくCIA捜査官にC・ベイル。
 ところで思うんだけど、ジョニデってセクシーなわけ?

○2009 Terminator Salvation ☆☆☆☆☆★
 ターミネーター4作目。マーカス様々ですよもう。
 ジョン・コナーは審判の日以降、キャラ変えしたらしい。
 救われてばかりのジョンだけど、5作目はどーなるのか。 


余談だけど「Batman Begins」のコメントでノーラン監督がクリスチャン・ベイルを指して「EXTREME!!」と言ってたのが気になって、ベイル出演作を観直したりしたんだけど、ヤバイね。裏付けと直感のバランスが好き。説明しない演技がいいよね。で、次回作は「Three Kings」のラッセル監督・脚本。楽しみです。以下、その予告編。

  
Posted by 真 at 23:59 |livedoor clip!
2010年08月22日

I don't know why I'm addicted to...

5dvd
ここんとこ、映画中毒ざんす。下記は今年5月〜今までに観たDVD。順不同。もちろん何度か観てるのもあるけど、自分用メモも兼ねて記録。タイトルが英語表記なのは検索がラクだから。左側の数字は製作年。☆は私のお気に入り度。ご参考まで。レビューは追々ぼちぼちと、気に入った作品だけ書いて行こうかなと思う。劇場で観たものはまた後日書こうかなと。  Continue>>
Posted by 真 at 18:00 |livedoor clip!
2010年04月21日

渡辺武|なで肩の狐・凶殺(1999年公開作品)

な〜んだヤクザ映画か。と片づけたらもったいない。椎名桔平主演「なで肩の狐・凶殺」。少し薄まってはいるけど、花村萬月のあの感じとあの視線がよく撮れてると思う。おこがましくなくて、懐が深い。設定は原作と少し違っているんだけど、セリフはほぼそのまま使われているものもあって、それがまた良いんです。何でもないようで何とも味わい深い作品。

法律やら規則やらルールとやらでは括ることのできない男、キツネ。そもそも誰も括れるものではないと思うんだけれども、みんなその中に収まって暮らしてるのかもね。キツネは、はみ出しちゃってる。具体的に何からどうはみ出してるのかは観て感じればいいと思うけど、そこに向けられた視線が、花村萬月だよな〜って思う。だからどうってことじゃないんだ。

話はいたってシンプルで、主人公キツネ(元ヤクザ)の前に昔の仲間(現役ヤクザ)が現われて面倒に巻き込まれてゆく展開。そのキツネ役の椎名桔平が良い。湿った暗さがない。悲しくて可笑しい。でも決してタナトスまっしぐら!ではなくて、昨日とは違う明日になるであろう終わり方もいい。何をどーこーじゃなくてね、こーゆー作品を観ると、映画っていいな〜って、しみじみ思ってしまう。

映画「なで肩の狐」DVD原作:花村萬月『なで肩の狐』
監督:渡辺 武 「凶銃ルガーP08」「蘇える金狼」「リボルバー」ほか
脚本:吉川次郎 「つげ義春ワールド」「小森生活向上クラブ」ほか
撮影:安藤庄平 「ヌードの夜」「遠雷」「死の棘」ほか
編集:太田義則 「ソナチネ」「HANA-BI」「アウトレイジ」ほか
出演:椎名桔平、洞口依子、鶴見辰吾 ほか

なで肩の狐 (新潮文庫)  
Posted by 真 at 23:00 |livedoor clip!
2010年04月15日

コーエン兄弟|ノーカントリー(2008年日本公開作品)

観たかったのに観てない映画ってけっこうある。コーエン兄弟監督「ノーカントリー」。ま〜バイオレンスです。それもかなりの。バンバン死にます。ガンガン殺します。躊躇なく。有無を言わさず理不尽に。たぶん北野監督の「OUTRAGE」どころの騒ぎじゃないでしょう。ここに登場する殺し屋シガーは悪党とかワルとか極悪非道なんてもんじゃなく、善悪では測れない情緒ゼロの男。完全に逸脱してる。

物語りは、思いがけず手にした大金を持って逃げるベトナム帰りのタフなモスと、それを執拗に追うサイコな殺し屋シガーを中心に進む。そして少し距離を置いて2人を追う昔かたぎの保安官ベル。ベルは時代を憂いて諦め顔なんだけど、終盤で変わるんです。でもね、もうストーリーはあってないようなもの。逃げる追う逃げる追う。圧倒的な迫力で殺しながら追いつめてゆくシガー。もはやなぜ逃げるのかさえ解らなくなってくる。そしてテキサスという背景。そこに全てが飲み込まれてしまうかのよう。

モスとベルには優しい妻がいる。殺されてゆく善良な市民。そこには普通のアメリカがある。だが人物の個人的背景はほぼ描かれず、余計な説明は一切なし。すごい緊迫感で観てて疲れるんだけど、シガーがあまりに超絶すぎてもう釘づけ。残酷なはずなのに観てるうちに抽象的に思えてくる。中途半端な暴力は無く中間が無い。次の瞬間もう死んでいるのだ。その前置きのないバイオレンスの奥から非言語的なものをドーンと受け取る。かなり好きです。高級な映画だと思う。

コーエン兄弟監督作品「ノーカントリー」DVD原題:No Country for Old Men
原作:コーマック・マッカーシー『No Country for Old Men(血と暴力の国)』
製作:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン、スコット・ルーディン
監督:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
脚本:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
撮影:ロジャー・ディーキンス
美術:ジェス・ゴンコール
出演:トミー・リー・ジョーンズ、ハビエル・バルデム、ジョシュ・ブローリン

ノーカントリー Japan Official >>


血と暴力の国 (扶桑社ミステリー)←原作本:血と暴力の国 (扶桑社ミステリー)


以下、予告編です。  Continue>>
Posted by 真 at 00:00 |livedoor clip!