2007年04月04日

Zwartboek(Black Book)

Zwartboek水曜の夕立ち。映画好きには悪くない。案の定、映画館はすいてた。

ポール・バーホーベンの新作「ブラックブック」を観た。端的に言うと良いです。すごく良い。監督の視線がブレてない。貫かれてる。だから観客は安心して映画の中へと入り込める。

1944年、ナチス占領下のオランダ。その時代に生きたユダヤ人女性ラヘルが、家族を殺されてレジスタンスに加わり、スパイとなってドイツ諜報部へ潜入し、正体がバレるが敵に助けられ、味方に裏切られるが思いがけない人に助け出され、そして再び裏切られ…。

その過酷な時代をユダヤ人を主人公に描きながらも、敵と味方、善と悪という単純な構図はそこにはない。誰が敵で味方なのか、はたまたどちらでもないのか…。その渾沌とした時代に生きた者たちを、安いヒューマニズムなど入り込むスキを与えない展開の中に放り込み、同じ人間として描きつつも、「お前らど〜なんだ!!」的な過激な切り返しも忘れてない(もはやキレ芸的な…)。

この、ハリウッドにオサラバして母国オランダで撮った6年振りの新作「ブラックブック」は、コアなファンが期待する、過激で残酷だが重くない「バーホーベン節」は健在だが、いつもの苛立ちとは別に史実に基づいたエピソードを盛り込んで、20年かけて書き上げた脚本はさすがに練られてる。終盤で主人公ラヘルが言う「終わりはないの?」。軽く聞き流せないセリフだよね。

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Posted by 真 at 22:40 |livedoor clip!